千葉県高等学校総合文化祭・郷土芸能部門
第2回高校和太鼓演奏会
主催:千葉県教育委員会・千葉県高等学校文化連盟
開催日 平成18年12月2日(土)
会 場 かずさアカデミアホール

講評
副委員長(HP管理人)による

[八千代高校鼓組]
 もう2年半前のことになりますが、2004年6月、福岡市を拠点とするプロの和太鼓集団「
TAO」のメンバーが、交通事故で亡くなりました。ご冥福をお祈りします。
 私は、新聞報道よりも前に、この訃報に接しました。私は亡くなったTさんを存じませんでしたが、八千代高校鼓組の周辺には太鼓関係者達がいます。この人脈は鼓組にとっての宝です。
 そのTAOから演奏の許諾を得て、今年度から取り組んでいる「大祭」。この曲は、プロの曲だけあって、聴かせ所・見せ所の多い曲です。「鼓組のレパートリー」と言えるようになるまで、時間をかけて、育てていってください。
 「御神楽」は、神殿で巫女が奉納するもの。巫女の衣装が欲しいところ。
 「海渡」を聴いていて、「(鼓組OBの)テッチャンの篠笛は、うまかったなぁ」とか「(鼓組OBの)サチの桶胴太鼓は、うまかったなぁ」と思ってしまうのは、私に問題があるのか、今の演奏に問題があるのか、評価が難しいところ。半年前の八千代高校の自主公演「鼓組夜祭」の時も、「海渡」を聴きながら、同じ思いをしました。
 「八丈」の「島に流された武士たちが、刀を二本のバチに持ち替えて…」というフレーズは観光用に作られたものらしいということを覚えておいてください。
 「ぶちあわせ太鼓」のMC、リハーサルと本番で大きく変更がありました。準備不足です。曲の解釈に時間をかけるのと同様に、原稿作成に時間をかけてください。そして、演奏の稽古をするのと同様に、トークのトレーニングに時間をかけてください。なお、リハーサルのMC中で紹介された「負けたほうの太鼓は、皮が破かれ海に投げ込まれる」という話はデマのようです。使わないほうが無難です。

[木更津総合高校和太鼓部]
 「ぶちあわせ太鼓」は、経験年数の少ない1年生による演奏としては、良いできでした。打ち手が入れ替わって打つところで、入れ替わりがスムーズに行かず、テンポがおかしくなる箇所がありました。
 「銚子早打ち」は、ネタ卸ということもあり、もう一度聴いてから改めてコメントします。
 「神宴」は、神々しさを表現できるか否が重要な曲です。弱音部でも威厳ある力強さを感じさせる打ち方… 難しいところですが、好感を持ちました。
 「神宴」から「祭り」への転換の際、太鼓移動・準備中に、担ぎの太鼓と鉦の掛け合いがありました。目を合わせて、神妙に打っている。ところが、鉦の打ち手が、何度も後ろを向いて準備の進捗状況の確認していました。目を合わせて打つという演出が台無しです。太鼓は下手に立ち上手を向いていて、鉦は上手に立ち下手を向いている。鉦には上手が見えませんが、太鼓には上手が見えているので、目で合図を送ることが可能なはずです。
 「祭り」は、鉦の小気味良いリズムが命です。まだまだ楽しく鳴らせるはずです。
 「走竜」は、単調に陥ることなく、うまく演奏していました。

 2004年12月26日、八千代高校鼓組と木更津総合高校和太鼓部との初の合同稽古。あの時、二つの部の演奏には圧倒的な差がありました。
 あの日、私は、合同ミーティングで、「八千代高校鼓組と木更津総合高校和太鼓部で合同演奏会をやりたいと思っています」と約束しました。そして、1年後の2005年12月24日、なんと
千葉県教育委員会・千葉県高文連共催というかたちで「第1回 高校和太鼓演奏会」が実現しました。本番は惜しかったけれども、リハーサルの木更津総合高校和太鼓部の「祭り」の鉦は絶品でした。
 さらに1年たち、今年の「第2回 高校和太鼓演奏会」での演奏。木更津総合高校和太鼓部の成長には目を見張るものがあります。
 今後、
文化庁全国高文連共催「全国高等学校総合文化祭(全国大会)」めざしての稽古および全国大会本番の経験によって、木更津総合高校和太鼓部が更なる成長をすることを期待しています。
 これまでは、一方が一方を目標として来た感がありますが、2校が、友情を育みつつ、競い合い・高め合うという関係になることを望みます。

初稿 2006 12/06
改稿 2006 12/19